暁の軌跡をやってみた197(絵空の記憶 IV その4)

ストーリーのネタバレをしていますので ご注意を

どうやら、「絵空の記憶」も 終盤のようです

 

この世界を作った張本人である紙芝居屋(カンパネルラ)が

置いていった紙芝居には、本来のナハトの“思い出”が

描かれてたようです

 



ナハトは紙芝居を見ていきます

 

背景が変わり、エルフェンテック社の社内?

 

謎の少女

「--始めまして “エルフェンテック”代表執行役兼、

社長のリーヴスラシルと申します」

「お気軽にリーヴとお呼びください」

 

ナハト

「しゃ、社長!?」

 

クロエ

「こんなに小さい子が?」

 

リーヴ

「商才に年齢は関係ありませんので」

「で、御用はなにかしら?

私はとっても忙しいの 手短にすませてくださる?」

 

ナハト

「偉そうなガキだなぁ・・・」

 

リーヴ

「だって偉いもの」

 

リーヴと初めて会ったときの思い出ですよね

 

背景が戻り、港湾区です

 

ナハト

「最初はすげえ生意気なガキって

思ったけど」

「あいつの支援のおかげで

試験班の可能性が広がったんだよな」

「・・・こっちは、ロナードとの出会いか」

 

背景が変わり、山道かな?

 

長髪の男

「・・・OK、わかった なごやかなムードで話を

進めたかったんだが、そうもいかないみたいだな」

「知りたいことがあるなら、なんでも話すよ

まずは手始めに、自己紹介なんていかが?」

 

ナハト

「いいね、それが一番知りたいよ」

 

ロナード

「ロナード・グリフィン、警察だ 警察手帳を

見せられりゃいいんだが、両手がふさがってる」

 

クロエ

「け、警察!?

悪の親玉じゃなかったんですか?」

 

ナハト

「・・・手帳はどこにある

クロエが確認する」

 

ロナード

「大事な手帳なんだ ごっこ遊びに使うなよ」

 

背景が戻り、港湾区です

 

ナハト

「“N資金詐欺事件”を追って

リベールまで行ったんだっけ」

「東ボース街道で俺たち、戦ったんだよな」

「まさか戦ってる相手がクロスベルの捜査官だとは

思わなかったが」

「・・・あっ・・・この紙芝居は・・・」

 

背景が変わり 遊撃士協会の中です

 

黒髪の少女

「あ・・・」

「もしかして、遊撃士の方ですか?」

 

ナハト

「いや、残念だが、俺は“まだ”遊撃士じゃないよ

・・・ちなみに、あんたは?」

 

クロエ

「私はクロエ・バーネットと言います

リベール王国の出身です」

「今日は準遊撃士になるための

試験を受けに来ました」

 

ナハト

「あ、あんたも試験を受けに?」

 

クロエ

「はいっ! 立派な遊撃士になるために来ました!」

「ええと、あなたのお名前は?」

 

ナハト

「ああ、俺はナハト・ヴァイス」

「出身は--子どものころからあちこち回ってたんで

決まった故郷ってやつはないな」

 

クロエ

「そうですか

よろしくお願いします ナハト」

「一緒に試験に合格しましょうね

そして世界の平和を守りましょう!」

 

背景が戻り、港湾区です

 

ナハト

「クロエ・・・」

「お前はいつも突っ走ってばかりで

空回ってばかりで」

「でも、お前のそういう明るさが

出会う人みんなを元気にする」

「俺に無いモノをお前は持っているよな」

「S級遊撃士なんて、夢のような話だが

お前ならきっと--」

「うん 覚えている この記憶は、

偽者じゃない」

「俺の、現実を生きてきた確かな記憶だ」

「俺は試験班の一人として、

こいつらと殆ど毎日一緒に過ごし」

「何とか“平和”ってやつを

守ってきたつもりだ」

「全部、事実なんだ・・・」

 

ナハト

「みんな・・・、俺は、

ココにいるぞ・・・」

「誰でもいい

気づいてくれよ・・・」

「頼むよ・・・誰か・・・」

 

「突如として訪れた途轍もない孤独感が

ナハトの心に穴を開けようとする」

「単調な波の音が余計に

“独りであることを際立たせていた」

 

ナハト

「・・・帰り・・・たい」

 



ついに現実世界へ・・・?

 

謎の声

「・・・こういう世界は嫌いかい?」

 

ナハト

「--ッ!!」

 

謎の声

「キミはこういう世界を、

求めてると思ったんだけどなぁ~」

 

ナハト

「違う! ココには本来在るべきものが

何もない!」

 

謎の声

「“本来在るべきもの”、か

難しいことを言うんだね、キミは」

 

謎の声

「でもさ、その世界はキミが

心の奥底で願ったから生まれたんだよ?」

 

そうかな・・・? かなり無茶な世界ですよ

 

謎の声

「つまりさ、その世界を否定するってことは」

「キミの願いそのものを否定するってことに

なるんじゃないかな?」

 

ナハト

「俺には、試験班のあいつらと

一緒にいる世界が必要なんだ」

「こんな、嘘っぱちの世界じゃない!」

 

“謎の声”は ナハトが好きな世界だと言いますが

 

謎の声

「その世界は、“完璧な平和”や

“完全な理想社会”が存在しないよね?」

「不完全な世界だよ?

いつまでも人が人を憎み」

「国を奪い合い、お互いを支配し合う

そういう世界が君は好きなんだ?」

 

そもそもナハトって、そんなに平和主義じゃないよな・・・

 

ナハト

「不完全だからこそ、“平和”や

“理想の社会”を築こうと人間は努力するんだ」

 

ロイドのセリフみたいですね

 

ナハト

「俺も、クロエも、ロナードも、リーヴも、

みんなそういう世界で生きているんだ・・・!」

 

謎の声

「あは あはははっ」

「そっか~

そういう考え方もあるんだね あははっ」

「いいんじゃないかな

夢を見るのは、自由だよ」

「あははっ(音符)」

 

「笑い声と共に謎の気配は消え去り

あたりには再び静寂が訪れた」

 

ナハト

「結局、俺はこの世界から出られないままなのか」

「このままずっと

12月24日を繰り返すこの世界で」

「俺は・・・」

 

「誰もいなくなってしまった世界で」

「1人佇むナハトの頬に

冷たいものがそっと触れた」

 

ナハト

「・・・雪?」

 

「空を見上げると

燦々(さんさん)と輝いていた太陽は厚い雲に覆われ」

「ハラハラと雪が舞い降りる」

 

ナハト

「雪・・・か・・・」

「銀色の世界・・・に、ひとりぼっちか・・・」

 

「ナハトは紙芝居を掻き集め、

特大クリスマスツリーが見えるベンチに座る」

「雪化粧をしていくツリーを眺めていると

次第に瞼が落ちてきていた」

 

ナハト

「・・・今日はクリスマスイヴ・・・」

「昨日も・・・、明日も・・・」

「目が覚めたらまた、“今日”が始まるだけだ・・・」

「もう俺にはどうしようもなさそうだ・・・」

「今は、とても・・・眠い・・・」

「みんな・・・」

 

背景が真っ暗に

 

黒髪の少女

「おーい、こっちですよー!

どんどんいっちゃいましょー!」

 

可憐な少女

「もう! はやくしなさいよ!

置いていってもいいのかしら?」

 

長髪の男

「ったく お前は

ほら、お兄さんについてこい」

 

背景が戻り、港湾区です

 

ナハト

「・・・・・・」

 

「風がほんのり少し強く吹く」

「眠るナハトの腕から落ちた

1枚の紙芝居が空を舞う」

「初めて“試験班”が始動したあの日の光景が」

描かれている1枚は」

「遠く、遠く、飛んでいく」

「雪は、静かに降り積もっていく--」

 

ここで 一旦終了です

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